東大阪繊維研究所

東大阪繊維研究所をご存知か?

東海地区でこの名前を知っている人は相当なカットソーマニアか当店のお客様もしくは関係者ではなかろうか。

そのくらいレアでマニアックなファッションレーベルである。

シンプルな見た目からは想像できないほ素材にどこだわり抜いたTシャツをリリースすることでユーザーから絶大な支持を得ている大阪発のファクトリーブランド。

このブランドの真骨頂は自らの工場で丁寧に撚糸された糸。

何万回もの撚糸データをもとに糸が水分を含み乾いてく際に生じる力(トルク)を均一にする技術『ゼロトルク撚糸』は生地のヨレを防いでくれます。

定番のコットン天竺素材に使われる糸は細番手超長綿の双糸(2本の糸を撚り合わせた糸)をさらに3本撚り合せ作った太番手の糸(多本撚り)を使用、さらに限界までしっかりと度目を詰めて編み立てることで高級な超長綿の光沢や柔らかさはそのままに高級糸の弱点であるデリケートさをカバー。

通常太番手の綿糸は強度に優れタフではあるが見た目の粗野感とハードな肌あたりが少々安っぽい。

『ゼロトルク撚糸』と『多本取り』で作られた太番手糸の生地は細番手糸と太番手糸の利点だけを合わせた理想的なコットン生地。

さらに特筆すべきはこのブランドのTシャツに使用される衿のリブ、美しく仕上げられたリブはこれも同じ糸を使用して超度詰で編み立てられた特注品。

Tシャツと同じ糸を使用し一本ずつ編み立てられたリブは仕上げの段階で糸を抜くことでラインが入り『タック衿』となります。

この生地と特注のリブを国内の縫製工場でしっかりと縫い上げられたのが東大阪繊維研究所の定番Tシャツ。

一見普通のTシャツにはこれほどのこだわりが隠されています。

『長期間切ることを考えたら余分なデザインや凝った縫製仕様はそういった分がほつれやパンクを起こす原因になると縫製工場に助言をいただいたのであえてシンプルに仕上げてました』と筒井社長は言う。

このブランドのコンセプトは『長く愛着を持って着るTシャツ』でありユーザーに長く着ていただくことを前提に作られている。

それゆえに削ぎ落としたシンプルさを採用し、定番として長年着続けることができるスタンダードデザインで仕上げている。

Tシャツだからと言って侮ることなかれ、糸の紡績、生地の編み立て、縫製工場、パターンメイク(パタンナー)全てスペシャリストが理想のTシャツを作るために知恵を出し、作り上げたのが東大阪繊維研究所のタック衿Tシャツである

左袖に付けられるブランドネームにはいろんな反応がある。

『このブランドネームはないわ〜』なんて笑い飛ばすお客様もいれば商品説明を食い入るように読んでいる方もいる、

しかし一着目を購入されたほとんどのお客様がリピーターとなり2着目を購入される。

着るほどに、洗濯するほどにここのTシャツの良さは体験していただける事は間違いない。

長期間使用することで生地の張りは少しずつ失われていくが生地の表面が微起毛するので肌あたりはとても気持ちよくなる。

通常のTシャツであれば表面が微起毛するほど着用と洗濯を繰り返すと衿がヨレて袖口や裾が波打ち見すぼらしくなっていくものだが、ここのTシャツは衿も袖口もヨレず生地のヘタリも少なくエイジングされた生地の心地よさだけが残る。

ゆえに着込んだTシャツほど心地よくまた着たくなってしまうが新品のハリ感も捨てがたい・・・毎年一枚ずつ追加しながらコレクションしていくのも大人の愉しみなのだ。

あるお客様には友人へのプレゼントとしてよく使っていただいている。

手渡した時の反応は皆微妙だが、しばらくするとかならず絶賛の声が返ってくるのだという。

この反応が楽しくてやめられないらしい、いろんな愉しみ方があるものだ。

他にもこのブランドが得意とするリネン糸を使用した極厚Tシャツ『モンスターオンス』シリーズも是非ご覧いただきたい逸品。

一貫した糸からの生地開発で新たな価値観をもったTシャツとして人気急上昇、確固たる地位を築きつつあるローカルブランドです。